イギリスに住んで4年、こっちで働く分にはなんとかなる英語力がついて、レストランの予約を取るだとか、話すことも怖気づくことなくできるようになったところ。
今日までの英語力向上への道のりを振り返ってみると、勉強らしい勉強を一生懸命した時期もあるけど、基礎力がつき、英語が耳や目に馴染んだのは、これをやったおかげ!と思うことは、勉強の外にありました。
初めて勉強らしい勉強を自分に課したのは、高校の生活以降では、カナダに語学留学に行ったことですが、この「マイクロ英語勉強」をしてなかったら、語学留学を最大限に活かせていなかったと思います。
マイクロ英語勉強法とは。
当時は英語勉強のつもりもなかったものですが、結果的に語彙力を伸ばしたり、英語に耳が慣れたこと、発音がよくなったことに大いに貢献した、趣味や、些細なことがありました。
これらを「マイクロ英語勉強」と称し、今の英語学習に気軽にプラスできるものの候補として紹介したいです。
携帯の設定を英語にする。
これは、勉強のつもりで、やってみたのですが「英単語とその意味が同時に頭で処理される」感覚を育てるのに大いに役立ちました。
どういうことかといいますと。
使い慣れた機能。アプリのボタンが英語で表示されている、何をしているかハッキリ概念を理解しているところに、英単語が配置されている。
この体験は、「英単語を見たら、その日本語翻訳が、脳の奥の方の覚えた単語集から引き出されてくる。」というプロセスとはかなり違います。英単語を見て、意味を調べて、意味を覚えて、というプロセスを省くこともあります。始めてみた単語なのに、わかる。という感覚。
意味と英単語が確かに一体化している、身についている感覚。単語が、自分のものになった感覚を培ってくれたんです。
洋楽を聞く。
10代の頃から、エアロスミスを聴きまくっていました。きっかけは好きな男の子が、AC/DCを好きだったから、私もロックを。という、なんとも甘酸っぱい。(AC/DCはそんなに刺さってなくて、なんとか会話を広げようとしているうちに、エアロスミスに出会ったという。)
当時は当然、歌詞なんか聞き取れてないし、意識したこともなかった。
それから、受験のシーズンになると、勉強しながら音楽を聴きたいけど、日本のアーティストの曲だと歌詞に意識がいってしまって、教材が読めない。そこで、洋楽を聞きまくる。
歌詞を理解しようとするどころか、歌詞が聞き取れないことがメリット。そのくらいの意識の低い洋楽の楽しみ方。
それでも、今でも、単語と単語の音の自然なつながり、繰り返し聞いたフレーズ(英語にも「瞳を閉じると」みたいな頻出歌詞はある。)、発音の勉強をしようと思うと、この頃の、インプット量の恩恵を感じます。
当時は、音楽を聴きたかったらTSUTAYAでCDをレンタルしていたわけですが、洋楽コーナーをウロウロするうちに、いろんなアーティストを知っていったんです。それに比べたら今は無限に音楽に出会えるのだから、無限に聴いていられる好きなアーティスト一人くらい、いる!
海外ドラマを字幕で観る。
私の母親が、韓流ブームではなく、どちらかというと、「24」「プリズン・ブレイク」のブームに乗っかっていまして、影響を受けて、洋ドラに興味を持っていた10代後半。
その後20歳のころ「CSI:マイアミ」にハマりました。
これにハマったのが、ある意味良かった。ご長寿番組なのです。
おかげさまで、英語のインプットが増えていく。
CSI:マイアミには、スピンオフで「CSI:ニューヨーク」があって、そもそもマイアミがスピンオフで、「CSI:科学捜査班」も、シリーズの本丸。
すごい量を見ました。
ドラマを英語音声、字幕で観るのは、リスニングにすごくいいんです。私は映画を字幕で見るのにはないメリットがあると思っています。
なぜなら、同じキャラクターの英語を聴き続けるのは、ランダムでいろんな英語・訛りを聞き続けるより、早く慣れるし、キャラクターがよく言う言い回しとかを覚えられるから。
実際、今現在、現実においても、スコットランド訛りの英語には苦労しているけど、隣人の英語だけはなんとか聞き取れたり。よく話すから。
上司のロシア訛もかなりきつかったけど、聞き取れる。いつも同じこと言われるから。
余談ですけどね、当時は海外ドラマを好きな時間にみたいってなると、これまたTSUTAYAに行きます。
古いエピソードはDVD1枚で100円で借りられたけど、追いついちゃって最新シリーズからのエピソードとかだと、250円とか400円とかしてましたよね(ちょっと不確かな記憶)
新シリーズまで追いついてしまうと、続きが待てない、ので、いろんな海外ドラマを見漁っていくことになりました
私は、なんかしら事件やめんどうくさいことが起きて、最初っから主人公はミラクルな感じで、かっこうよく解決してっちゃう系のドラマが好きです。
なので、ああ、ああいうのね。ってわかる方ようにおすすめを並べておきますね。
「Lie to Me」行動分析学者が人間の微表情から嘘を見破り、嘘から真実を導き出す、ストーリー
「White collar」主人公がバリイケメン
「SUITS」ヒロイン役の方がイギリス王子の奥様になられました。
DVD4枚1000円で借りていたとして、1枚、4話収録されていたとしても、CSIだけで47,000円。それが今は、サブスクだもの。
英語でマイクラをする。
マイクラに出てくる動詞や単語は、非常に実用性が高いです。
「砂利」とか「直角」とか。「木材」「しまっておく箱」とか。マイクラで覚えた言葉は未だに頻繁に使います。
英国人と一緒に村を作り始めまして、
「切って」とか。
「その上に」とか。
「右に並べて」とか。
いざってなると簡単そうなのに英語で言えない。でもめっちゃ日常会話で使うじゃんっていうフレーズが、言えるようになっていったんです。うまく言えないと、作業効率が悪く、洞窟で大切なものを持ったまま死んだりして、喧嘩になる。必要にかられて、どんどん言えるようになっていく。
同じ理屈だけど、どうぶつの森とか、牧場物語も良いですね。
英語でポケモンをする。
最新作ではなく、なつかしい心を揺さぶる、金銀シリーズを英語版で遊びました。携帯の設定を英語にするのと同じで、何を言っているのか、意味と概念が先に頭にある状態のところに英語が入ってくるので、リーディングがすごい伸びます。
「やっつける」とか「毒」とか「麻痺」とか、あんまり役に立たない単語が身についたと思っていましたが、まさか、数年後イギリスに引っ越して、医者にかかるときに「麻痺」がわかるようになっているとは。
好きこそものの上手なれ。っていうか。
ドラマを見すぎて、付随的に英語の聞き取りが上手になっちゃった。ってことです。
全てのマイクロ英語勉強に共通して言えるのは、英語学習が最終目的ではなかった。
なにか一つ、繰り返ししても飽きないこと、もっとやりたいこと、もうよくよくわかっているジャンル、そこに英語を足してあげる、または英語に差し替えて、苦痛なく英語摂取量を増やすことができます。
サッカーが好きなら、ヨーロッパのリーグを観るとか。もうクリアしたゲームや読んだことのある漫画を英語で、とか。
もう作れる料理のレシピを英語圏のサイトで探すとかも、面白いですよ。うどんのつゆを作るのにそんなものをいれるな!という怒りも湧きますが。
生活の中で、これを英語に変えました。というアイディアが他にもあればぜひ、教えていただきたいです。
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