英単語やフレーズを覚えるのって、英語学習の中では、あんまりたのしくない部分じゃないですか?
言いたいことがあって、使いたいときに覚えたことは覚えてるけど、その単語が出てこない。
英語やドラマを英語音声で見て!と英語学習としておすすめされたことがあるんじゃないでしょうか?
英語音声でドラマなどを見るのの、何がそんなにいいのか。実際どれを、どうやって見たらいいの?という疑問に答えるべく記事を書きました。
この方法がはまったかたは、楽しく、しかも忘れにくく、使えるようになる英語のフレーズを覚えられるんです。
試してみる価値、あります。
普通に、英単語を暗記で覚えた場合。
英単語を覚えるとき、スマホのアプリや、フラッシュカードを使っていますか?
この作業では、「英単語」をみて、「意味」を記憶の中から引っ張り出してくるのが得意になっていきます。または「この日本語は英語でなんていう?」という問いに答えるのが得意になります。
例えば、「Reasonable」という単語。辞書を引くと「reasonable=合理的な、筋が通った」となりますが、
「It’s reasonable」―「それは合理的だね」と言いたい場面とはどんなときでしょうか?
あまりピンと来ませんね。「reasonable=合理的な、筋が通った」を覚えただけでは、いつ使えるのかがわかりません。
実際には会話ではこんなふうに結構頻繁に登場します。
A: So, how was the hotel in Glasgow?
B: It was reasonable.
A: Oh... not amazing then?
B: Haha, yeah, it was clean and cheap, but nothing special.
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A: 東京泊まったときのホテルどうだった?
B: まあ、よかったよ
A: あんま良くなかった感じ?
B: 綺麗だったし、安かったし、ま、でもそんだけ笑
ここにReasonableが出てくるのには、「ホテルの値段に対して、清潔さや宿泊体験は合理的だった」っていう事実を表現できるからですが、口語表現としては、「まあ、悪くなかった」とかでしょうか。
覚えた単語を活かして使うには、対訳だけではなく、その単語が使えるシチュエーション、つまり「感情や気分」「使い所・使える話題、分野」そして、「使い方、フレーズや言い回し」。の知識が必要になってきます。
これをあえて、単語帳に書いて覚えるとしたらこんな感じ?
Reasonable
- 意味:合理的。
- 使うときの気分:ま、悪くなかった。という評価のとき。
- 使い方:It was reasonable.
1枚1単語に対する、暗記量が増え、効果的とは到底呼べそうにないですね?
どうしたら、これらのことをひとまとめに、効果的に学べるでしょうか。
ドラマや映画を英語音声で見る勉強法では。
この「Reasonable」における「使うときの気分」ないしは、使うときのトーンだったりノリ、を「まあまあよかったよ、とも使える」と書いて覚えるのは、あまり効果的ではありません。
先程のホテルのクオリティについての会話が、ドラマの中のワンシーンだったら?
キャラクターBが「It was reasonable, I think. – ああ、まあまあよかったよ」というセリフを言ったとしたら、その声のトーン、別に嬉しくも悲しくもなさそうな表情、そしてキャラクターAがそれをどう捉えたかという流れも合わせて現れることでしょう。
このとき、「Reasonable」という単語が、「使い時」「使い方」「使うときのトーンや表情」と一緒にインプットできているのです。
単語に対して、一つ一つ、使い方はこうで〜自然なフレーズはこうで〜、と調べるのではなく、実際に使われているシーンを見ることで、一度にインプットできます。
英語のアニメをみる、映画・ドラマを見る。という勉強法が効果的なのは、言語を習得する際に必要な、語彙や言い回しを、実際の人間の感情やストーリー・文脈とともにたくさん触れられるからなのです。
たくさん触れる例の質が、英会話スクールのロールプレイングよりは、リアルで感情移入もしやすい。
でも、それじゃ、「覚える」事にならないんじゃないの?それに覚えたい単語が、どのアニメや映画に出ているかなんて、都合良く知らないし。
いちいち映像を止めて、これが「使い方」でこれが「使い時」でって、意識して記憶していかなきゃいけないんじゃ、内容も楽しめない。
と、心配があるかもしれませんが、映画やドラマ作品を見て覚える方法では、
意識的な暗記を推奨しません。そして、覚えたい単語は、自分では選びません。
大切なのは、たくさん見ること。
たくさん見ているうちに、自分が覚えられる単語が向こうから現れる。
忘れない単語のもう一つの重要な条件は、反復。くりかえし使う場面に遭遇するということです。
この方法で大切なのは、たくさん、見ること。なので、自分が楽しめるジャンルの映画・ドラマシリーズ・長編アニメなど、見つけてください。
そうすると、自然とこの単語・フレーズ何度も聞いたな。っていうのが出てくるんです。そう、自然に。
この時まで、どの単語が自分のボキャブラリーに足されるのかはどうでもいいのです!
「なんかこの単語さっきも見た気がする」って思うまで。いっぱい見る。
そして、その耳によくとまる、目に留まる、単語の和訳の意味が、気になれば調べてください。でも気づいた頃には、何度も現れて聞き取れた英語のセリフと同様に、何度も読んでいた字幕から、ほぼ意味もわかっていることでしょう。
「あれ?この単語さっきも聞いた気がする」という単語は、すでに自然に自分が今聞き取れている認識可能な単語であり、聞いたことを覚えているという時点で半分覚えているようなもの。
しかも、何度も繰り返されている単語だからこそ、「あれ?」と思うのであって、この先も同じドラマシリーズの中や、近いジャンルの作品の映画では、繰り返し出会う可能性の高い単語です。
反復練習になります。
この方法で単語を覚えていくと、「意味」「「使い時」「使い方」「それに対する日本語の対訳」が一緒に覚えられます。意図的に暗記練習をするのではなく、自然に覚えていきます。
覚えるというより、英単語を感覚で捉えることができるようになります。
英単語を感覚で捉えるってどういうこと?
人間の記憶は、単語帳みたいに単語―意味みたいな二面性の単純なものではありません。
この匂い、なんかあの人を思い出す。とか
この曲聞くと、受験の時の記憶がふわっと蘇るとか、
あの駅名を見ると、昔の職場の嫌な上司を思い出してしまう。
みたいに、一見全く関連性のないものが、脳みその中ではリンクを作ってて、思い出す連想回路が出来上がってたりします。
これと同様に、英単語も、「和訳」ではなく、「感情・気分・状態・シチュエーション」とリンクして捉えられるようになります。
「あーまあまあよかったよ」と言おうとすると「It was reasonable」の回路へ繋がって口からフレーズがつるんっと出てくるのです。
記憶を辿って英単語を引っ張り出してくるのではなく、「まあまあだった」といいたい→「Reasonable」という単語がこういう場面で使える→「It was reasonable」というプロセスをふっとばして。
ブログだけではちょっとお伝えしきれない、「感覚で捉える感覚」ですが、最後にダメ押しで、もう一つ例を。
お近くに英語の短期留学や英語圏に旅行にいかれた方はいませんか?彼らは帰ってきてからしばらく、うっかり「Thank you!」とか「Oh sorry!」ってちょっとルー大柴化していませんか?
彼らが留学に行っている間、ありがとう、と感謝の気持ちになったとき。「ありがとう。はThank you」という言葉を探すという工程が脳で行われているのではなくて、「Thank you」と口から発する。という命令に直結する回路が、繰り返し、何度も何度もThank you, sorryということで形成されていきます。
そして、帰国してしばらくして、回路が「あ、すみません!」につなぎ直されるまで「oh sorry!」って言っちゃうんです。
感情を伴ってフレーズを使うのが、感覚で捉える一番の練習法ではありますが、その疑似体験を、ひとりでも、日本でも仕事の後でもできるのが、ドラマや映画を英語音声で見ること、です。
量がものを言う学習方法なので、楽しんでやることが重要。
そしていちばん重要なのが、楽しんでたくさん見られる、作品を探すことです。
この方法では、「あれ?見たことある」の瞬間が生まれるまで見ること、ニュアンスまで吸い上げきるまで出会う、何度も見る、がキーポイントなので数をこなすことが重要なんです。
毎日勉強のつもりもなく、楽しく、空いた時間に見たくなるようなものに出会えたら最高です。
英会話、おすすめ、ドラマ、なんて探さないでくださいよ。あなたの好きなものでないとだめなんです。Friendsは長年、英会話学習者におすすめされ続けている王者ドラマですが、私は一話ちょっとみてやめました。私の趣味じゃなかった。
それでも、今までなんのドラマも特に見てないし、どこから手を付けたらいいのやら。という方に、ただ、私の趣味を押し付ける、私が英語を学んだドラマリストを落としておきますね。
完全に個人の趣味からのおすすめドラマ
ドラマ 『ホワイトカラー』
このドラマは、犯罪者、詐欺師ニールとFBI捜査官ピーターのコンビが、NYで起こる様々な知的犯罪を解決していく、捜査者でありながらコメディも散りばめられた、見やすく、すがすがしいドラマです。Disney+
ドラマ CSI: マイアミ
CSI科学捜査班というドラマから派生した、マイアミ編。こちらも犯罪解決もので、だいたい1話〜2話完結でコナンみたいなノリで見れます。事件を解決に導いてくれるテクノロジーが、感心するようなものだったり、そんなもんあるかいってものだったり、ドラマの意図したところではなさそうですが面白いです。
U-NEXT
映画 オットーという男
トム・ハンクスが出てる映画は全部見たいという勢いの母のもとで育った私です。トム・ハンクス映画はどれも好きですが、洋画は普段あまりみないなあという人も洋画が好きになりそうなものを個人的な視点ですが選びました。私、若者とおじいさんの友情みたいなのにすごく弱いんです。
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